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私の父は、67歳で肺がんで亡くなりました。1987年ですから、もう早いもので、17年ほど経ってしまいました。夏でも熱燗の晩酌を欠かさず、煙草も好きでした。昔のスナップ写真を見ると必ずと言ってよいほど、煙草を指に挟んでいます。
私は、父の死後、煙草は止めました。お酒は不肖の子で、あまり飲めなく、晩酌はしていません。父は、私の知っている限りでは、病気で床に臥すというようなことは、ほとんど無かったと思います。それほど元気な人でしたが、病気が見つかってから2ヶ月で亡くなってしまいました。
告知できなかったので、聞きたいことも聞けずに、また、父もおそらく言い残したいことも多々有ったでしょうが、何も言わずに逝ってしまいました。それが無性に、残念なことだったといつも思い起こされます。見舞いに行った帰り、いつまでも病棟の非常階段の踊場で手を振っていた姿が忘れられません。今でも思い出すと目頭が熱くなります。
仕事をしていると、合間合間に、ふといろんなことを思い出します。丁寧な仕事をする人でしたから、雑になりがちな私をいつも傍で静かに叱咤してくれているような気がします。
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